アーユルヴェーダって何?初めてでもすぐ分かるように解説してみた!
アーユルヴェーダっていいよ!って人に話すと
・何がいいの?
・本当に効くの?
・難しくてよく分からない
・なんか怪しい
など、ネガティブ反応が返ってくることがあります。w
“本当にいいんだけどなあ・・・”と思いながら、私も上手に魅力を伝えられていません(涙)
そこで今回は、アーユルヴェーダを初めて聞いたという方でもすぐ理解できるように、アーユルヴェーダの意味・内容・生活での取り入れ方を、頑張って分かりやすくまとめてみたいと思います!
アーユルヴェーダとは?壮大な生命科学をぎゅっとまとめると・・・
アーユルヴェーダとは、ウィキペデア的に言えば、5,000年前から続くインドの伝統医学。
バラモン教の経典である「ヴェーダ」の中の生命に関する知識や、健康で幸せに長生きするための方法を
まとめたものです。
サンスクリット語で、アーユスは「生命」ヴェーダは「科学」なので、よく「生命科学」と訳されますが、
そうすると、医学なんだか科学なんだか・・・と混乱しやすいですね。
●アーユルヴェーダを分かりやすく表現すると?
アーユルヴェーダとは究極の自然療法だと私は思っています。
療法というと、一般的には“お医者さんしかできない医療”が浮かびます。
実際アーユルヴェーダの中には、お医者さんにしかできない医療法もありますが、同時に、身体や心の不調や未病を自分でケアするセルフ療法もたくさんあるんです。
(むしろそっちのほうが多い)
大事なのは“自然”がついているということで、自然の摂理に従うこと、自然の恵みを活かすこと、自然を受け入れること。
自然をベースにした心と身体を健康にする方法をまとめたのがアーユルヴェーダです。
●アーユルヴェーダが考える健康とは?
アーユルヴェーダには健康の5か条が記されています。
1、ドーシャ(エネルギー)がバランスしている
2、アグニ(消化力)が正しく働いている
3、マラ(老廃物)のバランスが取れている
4、ダートゥ(組織)の生成がバランスしている
5、自我、五感、意識が至福に満ちている
色々と聞き慣れない言葉が出てきてしまいましたが、簡単にまとめると
余分なものが排除され
必要なものが取り入れられることで、
生気が輝き常に流れている状態であること
反対に、具体的な病名がついていなくても、上記の中の1つでも欠けている状態は一つの病気とみなします。
●アーユルヴェーダの様々な治療法
アーユルヴェーダの具体的な治療法を一部ご紹介します。
まず、アーユルヴェーダ医師にしかできない専門治療「パンチャカルマ」です。
これは、アーユルヴェーダ医師の指導の元、特別なリトリートで薬草やオイル、スパイスなどを使って何日もかけて治療していくという治療法で、今ハリウッドセレブの間でもトレンドになっていますね。
具体的な病気を治療する目的でも行われていますし(代替医療)、予防医療として行われることもあります。
もう一つはセルフ療法です。
セルフ療法には、食事、運動、睡眠、仕事、心のあり方、といったライフスタイル療法から、季節の過ごし方、1日の過ごし方、体質・体調に応じた調整、感覚器官のケア、マインドケア、アロマテラピーなどといったスペシャル療法まで本当にたくさんの方法があります。
多くは、自然の中にある身近なものを使います。アーユルヴェーダと聞いて、多くの人がイメージするオイルマッサージやシロダーラーも、代表的なセルフ療法の一つです。
ベストなセルフケア方法を見つけるための「アーユルヴェーダの基本のキ」
たくさんある中で、自分にとってベストなセルフ治療法を見つけるためには、アーユルヴェーダの基本原則を知っておく必要があります。
●世界は5元素から成り立っている
アーユルヴェーダでは、この世界は5つの元素でできていると考えられています。
その5つとは、「土・水・火・風・空」
この5元素は目には見えませんがそれぞれ大事な役割があります。
土:構造・安定
水:潤い・循環
火:消化・加熱
風:動き・変化
空:余白・無限
無生物・有生物含めて、この世界のすべてはこの5元素で作られており、これらのバランスの上で成り立っています。
●人の体質・体調を3つのタイプに分けるドーシャ
上記の5元素のバランスを、より簡単に分類したものをドーシャといいます。
ドーシャとは、“増えやすいもの”あるいは“病素”と訳されます。
ドーシャが必要以上に増えることによって、人は病気になったり老化したりしてしまいます。
ドーシャタイプには3つあります。
●ヴァータタイプ:風と空の元素が増えている状態
乾燥する・冷える・忙しくしすぎる・注意散漫になる・不安になる
●ピッタタイプ:火と水の元素が増えている状態
炎症が起こる・火照る・皮脂が増える・イライラする・攻撃的になる
●カパタイプ:水と土の元素が増えている状態
太る・浮腫む・消化が遅くなる・怠惰になる・依存する・頑固になる
このドーシャタイプを知ることで、自分の心と身体が今どのような状態なのか?またどのようなケアが必要なのかが分かります。
※ドーシャについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
「アーユルヴェーダに登場するドーシャとは?意味や活用法を徹底解説!」
●健康のために最も大切なのはドーシャのバランスを調整すること
5元素のバランスは常に変化しており、それによってドーシャバランスも変わります。
血液型と同じように、生まれつきのドーシャタイプは決まっており、それは生涯変わらないと言われていますが、同時に、年齢、季節、生活環境、一日の時間帯などによっても増えやすいドーシャは微妙に変化します。
人が心も体も健康で幸せな生活を送るためには、増えすぎた元素を減らし、足りない元素を補うといったドーシャバランスを調整するケアが大切となります。
誰でも簡単に取り入れられるアーユルヴェーダセルフケア3選択
さて、やっと具体的なセルフケア方法のご紹介までたどりつきました。
・・・といってもその方法は本当にたくさんあります。
それらをここですべてご紹介することは難しいので、今回は代表的な方法を3つご紹介します。
ここでご紹介する3つは、ドーシャ状態にかかわらず、すべてのドーシャを調整できる自然療法なので、ぜひ試してみてください!
●白湯で心身のバランスを整える
アーユルヴェーダにおいて、白湯は最も優れた飲み物だと言われています。
白湯は、地・水・火・風・空すべての元素が含まれているので、不足している元素を自然に取り入れることができます。
白湯とは、たっぷりのお水をやかんで火にかけて、10分以上沸かし続けたお湯のことを指します。
<ヴァータ向けアドバイス>
・乾燥性のあるヴァータタイプは、白湯をたくさん飲みましょう。
・特に少し熱めの白湯を飲むことで、冷え症も改善することができます。
<ピッタ向けアドバイス>
・熱性のあるピッタタイプは、少しぬるめの白湯がおすすめです。
・冷たいものを食べすぎたときや、イライラしてしまったときなどに飲むとリラックス効果が期待できます。
<カパ向けアドバイス>
・カパタイプは身体が冷えているときや昼間の活動中に飲むのがおすすめです。
・ただし、量を飲み過ぎないこと、特に早朝や食事中に多く飲むと眠くなりやすいです。
●3箇所のオイルマッサージでデトックス
アーユルヴェーダというとオイルマッサージが有名ですが、自分でも簡単にできるのが、足の裏・耳・頭の3点です。この3点には身体の反射区があるので、手軽に全身をデトックスすることができます。
<ヴァータ向けアドバイス>
・ヴァータにおすすめなのは、ごま油、ひまし油です。
・オイルは多めにたっぷり使いましょう。
・時間があるときは、全身マッサージにするのがおすすめです。
<ピッタ向けアドバイス>
・ピッタにおすすめなのは、ココナッツオイル、ひまわり油です。
・目をつぶったり、照明を落とした部屋で行うのがおすすめです。
・身体に炎症が起きているときには控えましょう。
<カパ向けアドバイス>
・カパにおすすめなのは、アプリコットオイル、ごま油です。
・オイルをつけすぎないように注意しましょう。
・春は、オイルをつけずにマッサージを行うのもおすすめです。
※マッサージオイルについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
「アーユルヴェーダを元にした、マッサージオイルの美容・健康効能とは?」
●ヨガで感受性を研ぎ澄ます
ヨガは、痩せすぎ・太り過ぎをなくして最高の体を手に入れる方法の一つとして、アーユルヴェーダでも勧められています。
マインドケアとしても効果的で、自身の状態を観察したり、心・身体からの声をキャッチしたりといった、感受性を育てるのに役立ちます。
<ヴァータ向けアドバイス>
・リラックス系のヨガや、ゆっくり行うヨガがおすすめです。
・温かい部屋で行いましょう。
・前屈系のポーズを取り入れましょう。
<ピッタ向けアドバイス>
・無理してポーズを取らない、頑張り過ぎないのがポイントです。
・風が入るような比較的涼しい部屋で行いましょう。
・ひねりのポーズを取り入れましょう。
<カパ向けアドバイス>
・フローヨガやパワーヨガといったアクティブなヨガがおすすめです。
・比較的照明の明るい部屋で行いましょう。
・後屈のポーズをとりいれましょう。
※ヨガについては、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。
「ヨガとは?とってもシンプルに解説!日常生活に取り入れる方法もご紹介」
まとめ
今回は初めての人でもわかる、アーユルヴェーダの基本をまとめました。
●アーユルヴェーダとは、ウィキペデア的に言えば5,000年前から続くインドの伝統医学、簡単にいうと究極の自然療法です。
●アーユルヴェーダでは、余分なものが排除され、必要なものが取り入れられ、輝く生気(プラーナ)が常に流れている状態であることを健康と考え、そのための医療的治療や生活療法がまとめられています。
●アーユルヴェーダの基本原則では、世界は5元素によって作られており、そのバランスによって人間の状態を分類したものがドーシャです。
ドーシャには、ヴァータ・ピッタ・カパのタイプあります。
●ドーシャが増え過ぎないように調整することが健康な状態を作ります。
●アーユルヴェーダが分かるセルフケア方法には、白湯を飲むこと、足の裏・耳・頭のオイルマッサージ、ヨガがあります。