ヨガとは?とってもシンプルに解説!日常生活に取り入れる方法もご紹介
“ヨガとはなんですか?”という問いに対する答えは、人によって違うと思います。
ヨガとは、ポーズをとること、
ヨガとは、ストレッチの一種
ヨガとは、有酸素運動と無酸素運動の間の全身運動
ヨガとは、リラックスすること
ヨガとは、内観すること
などなど、色々出てきます。
ヨガの世界は奥深すぎて一つの記事の中に収めることは難しいです。
でも、ヨガをざっくりと知りたい思われている方もいるはず。。。
そこで今回は、ヨガに関するエッセンスをまとめてみました!
ヨガとは?
ヨガとは、一言で言うと「幸せな生きるための方法論」です。
ヨガで行うアーサナ(ポーズ)や呼吸法や瞑想などは全て、自分の中にある幸せに気づき、幸せに生きるためのステップの一つといえます。
●ヨガが示す幸せとは?
幸せとはなにか?その定義は人によって違うと思います。
家族を持つこと、お金を稼ぐこと、色々な経験を重ねること、地位や名声を得ること、宝石や高級品を持つことなど、色々考えられます。
ヨガが示す幸せとは、時間や空間や人の心に左右されない、永遠に変わらない・無くならない幸せ、それが本当の幸せだと言います。
このような至高の幸せは、すべての人の中にありますが、多くの人はそれに気づくことができず、外のものや移り変わるものに翻弄されてしまいます。
●ヨガの語源
ヨガという言葉は、サンスクリット語の「yuji(ユジュ)」から来ています。
ユジュとは、“馬や牛などの大型家畜に軛(くびき)をかける”ということを意味しています。
軛(くびき)とは、馬などの大型家畜が馬車を引いて歩く際に、複数の馬を繋げるためにつける、木製の棒状器具のことです。
この語源からもイメージできる通り、ヨガは、心・体・精神を結びつけるという意味を持っています。
●ヨガの目的
ヨガ哲学の始祖パタンジャリ曰く、「ヨガとは心の作用を止滅することです」
ヨガには、多くの方がイメージするようなアーサナ(ポーズ)だけでなく、日々の行いに関する心構えや呼吸法、瞑想など、様々な工程があります。
これらは、正しい・正しくない、良い・悪い、普通・普通でないといった凝り固まった価値観や、怒り・悲しみ・失望といった移り変わる感情を手放すために行います。
ヨガの一つ一つの工程をクリアすることで、本当の自由を手に入れることができ、最終的には、ヨガのゴールである“至高の幸せ”を見つけることができると言います。
“心の作用を止滅する”というと、まるで感情を無くせと言われているように感じますが、ここでの心とは、常識や一般論などといった心のフィルターのこと、感情を無くすというよりは、感情に気づくと解釈できると思います。
言い換えると、「ヨガとは移り変わる心に翻弄されないこと」です。
ヨガを行う方法、ヨガ八支則とは?
ヨガでは、自身の中ある至高の幸せに気づく方法を教えてくれています。
その方法をヨガ八支則と言い、日常生活で避けるべきこと、行うべきこと、坐法、調気法、感覚器官を統制すること、集中すること、瞑想、悟りを開くことの8つの工程に分かれています。
●ヤマ
まずは、日常生活において避けるべきことです。
・アヒムサ:人に対しても自分に対しても、身体的・心理的暴力を振るわないこと。
・サッティヤ:人に対しても自分に対しても、嘘をつかないこと
・アスティヤ:人のものを盗まないこと
・ブラフマチャリア:貪欲にならないこと
・アパリグラハ:人やものに執着しないこと
●二ヤマ
次は、日常生活において行うべきことです。
・シャウチャ:清らかさを保つこと
・サントーシャ:自分に必要なもの・量を知ること(知足)
・タパス:苦行に耐えること
・スワディヤ-ヤ:学びを続けること
・イーシュワラ・プラ二ダーナ:自然の摂理に委ねること
●アーサナ(坐法)
次は、多くの人がヨガにおいてイメージしているアーサナ(ポーズ)です。
本来アーサナは坐法のことなのですが、座っているだけでは身体に痛みが出てしまうということで、様々なポーズが生まれました。
●プラーナヤーマ(調気法)
いわゆる呼吸法のことです。
呼吸を整えることで心が整い、瞑想の準備ができます。
●プラチャハーラ(感覚器官の統制)
嗅覚・味覚・視覚・聴覚・触覚、この5感がキャッチする外からの刺激を統制し、自分の内側に意識を引き戻す訓練です。
最後の3つはサンヤマと呼ばれる、瞑想を深めるための工程です。
●ダーラナ(集中)
一つのことに対象を定め、そのことに長時間意識を集中させる訓練です。
意識が対象から外れてしまったら、それに気づき、また対象に意識を向けていくという行為を繰り返します。
●ディヤナ(瞑想)
集中が深まり、意識が対象から外れなくなった状態のことです。
意識の対象とそれを意識している自分だけの状態です。
●サマーディ(モークシャ)
意識の対象とそれを意識している自分が同一になった状態です。
いわゆる悟りの状態です。
日常生活でヨガを取り入れる方法
ここからは、ヨガ教室に通わなくてもできる、日常生活での取り入れ方をご紹介します。
●ストレッチをアーサナ(ポーズ)として行う
ヨガの良さを最も分かりやすく感じる方法は、やっぱりアーサナ(ポーズ)をとることだと思います。
・・・・といっても、頭で立ったり足を90度に開くといった難易度の高いものでなく、ストレッチに近いような簡単なものをアーサナとして行うという方法もあります。
例えば、座った姿勢で行う前屈、ストレッチとして前屈する場合は、
・足を伸ばして、
・上体を倒して
・イテテテッ・・・となりながらも頑張って、
・状態を足の方へできる限り近づける、
というものですよね。
この同じ前屈をアーサナ(ポーズ)として行う場合には、
・足を伸ばして両手で床を押し、腰を立て、背中をまっすぐ伸ばします。
・息を吸いながら両手を天井に伸ばします。
・息を吐きながら、背中まっすぐのまま上体を足の方へ下ろしていきます。
・両手を楽な位置についたら、背中をまっすぐのままに保てる位置でキープします。
・この状態で呼吸を続けます。
・吸う息で背中・腰を伸ばし、吐く息で少しづつ上体を倒していきましょう。
・背中・腰・足の裏側が気持ちよく伸びているのを感じ続けます。
という感じになります。
同じ前屈でも、ストレッチとして行うのとアーサナをとるのとでは、身体への効果・心への効果が大きく変わってきます。
●誰にでもできるマインドケア呼吸法
ヨガをよりマインドケアとして取り入れたい場合には、呼吸法がおすすめです。
呼吸法は、瞑想より比較的取り入れやすいです。
呼吸法には、様々な手法がありますがどのような状態のときにもおすすめなのは、ナディショーダナ(片鼻呼吸法)です。
ナディショーダナは、陰と陽のバランスを整える呼吸法で、自律神経の調整に効果が期待できると言われています。
ナディショーダナの方法については、下記の記事で詳しくご紹介しています。
●ヨガ哲学を学ぶ
読書が好きな方におすすめなのは、ヨガ哲学を学ぶことです。
ヨガの生みの父と呼ばれているパタンジャリが書いた経典「ヨガスートラ」には、ヨガの学び方や学ぶ意味はもちろん、人間の生き方そのものに関する哲学がまとめられています。
人間の悩みはなぜ尽きないのか?人間を苦しめているものはなにか?幸せに生きるには、また自由になるには、どうすればよいのか?これらのことに対する一つの答えがまとめられています。
また、ヨガスートラの関連本としては、「ウパニシャッド」というインド哲学の書籍もあります。
どちらも、悩んだ時のセルフカウンセリング本としてもおすすめです。
まとめ
今回は、ヨガとはどんなものか?といったことをわかりやすくまとめてご紹介しました。
●ヨガとは、yujiというサンスクリット語から出来た言葉で、結ぶという意味を持っています。
ヨガは一言で言うと「幸せな生きるための方法論」のことを指し、そのステップとしてアーサナ(ポーズ)や、呼吸法や瞑想があります。
●ヨガを行う目的は「心の作用を死滅させること」、ここでいう心とは移り変わる感情のことを指しており、これらに翻弄されないようになることで、至高の幸せを見つけることができます。
●ヨガには、ヨガ八支則という方法論があります。具体的には、日常で避けるべきこと(ヤマ)5つ、日常で行うべきこと(ニヤマ)5つ、アーサナ、調気法、感覚の統制、集中、瞑想、悟りというステップがあります。
●ヨガを手軽に取り入れる方法としては、アーサナを取ること、呼吸法を行うこと、ヨガ哲学を学ぶことといった方法があります。