美味く整う♪アーユルヴェーダの食事法で使われる基本のスパイス5選
アーユルヴェーダでは、心と身体のエネルギーバランスを整える食事法の一つとしてスパイスが活用されます。
スパイスは、身近なものからちょっとマニアックなものまで本当にたくさんの種類があるのですが、今回は
一般的なスーパーでも売っているベーシックなものを5つご紹介します。
それぞれのスパイスについて、アーユルヴェーダドーシャに与える影響や美容・健康への効能、おすすめの使い方などを解説していますので、ぜひご参考にご覧ください!
※アーユルヴェーダドーシャについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
「アーユルヴェーダに登場するドーシャとは?意味や活用法を徹底解説!」
アーユルヴェーダにおけるスパイスの活用とは?
アーユルヴェーダの食事法においてスパイスは欠かせません。
スパイスは、ただ料理の味や風味を良くするだけでなく、医食同源の考えの元、セルフケア方法の一つとして一般家庭のキッチンで幅広く使われています。
●アーユルヴェーダでスパイスを活用する理由
スパイスには、体調を整える働きがあります。
消化不良や便秘、発熱、冷えといった具体的な不調がある時だけでなく、身心のエネルギーバランス調整、不老長寿のためにも活用することができます。
また組み合わせによって、食材の性質を調整することも可能です。
●スパイスの活用方法
アーユルヴェーダのスパイスというと、多くの人はカレーを思い浮かべると思います。
確かにカレーには様々なスパイスが使われているのですが、それだけでなく、サラダ、スープ、ソテーなどにも使うことができます。
さらに、ドリンクに入れたり、種類によってはフルーツにかけたりと想像以上に様々な使い方が可能です。
ここからは、アーユルヴェーダの食事法において、よく使われている基本のスパイス5選をご紹介します。
アーユルヴェーダ食事法における基本のスパイス①:クミン
クミンは、アーユルヴェーダの食事法に欠かせないスパイスです。
油で熱すると香ばしい香りが出て、どんな料理も上手に引き立ててくれます。
シードとパウダーがありますが、どちらもスーパーなどで手軽に購入可能です。
●アーユルヴェーダドーシャへの作用
・ヴァータ:減らす
・ピッタ:増やす(多量に使わなければ減らします)
・カパ:減らす
●クミンに期待できる美容・健康効能
クミンは、胃の働きを助けたりアグニ(消化力)を高める効果が期待できます。
※アグニについては、こちらで詳しく解説しています。
「美容食材の吸収もUP!アーユルヴェーダアグニ(消化力)を調整する方法」
・アーマとガスの発生を抑え、消化器官を整えます。
・体内のデトックス効果も期待できます。
●クミンのオススメの使い方
・クミンは加熱して使います。
・おすすめは油で軽く炒める方法です。
・炒めものに加えると、香ばしい風味が加わって料理がワンランクアップします!
・どの様な料理とも相性が良いスパイスです。
・シードをテンパリングして、オイル毎サラダにかけてドレッシング代わりにしたり、タンパクな白身魚にソース代わりにかけるのもおすすめです。
アーユルヴェーダ食事法における基本のスパイス②:ターメリック
ターメリックは、多数の効能を持つスパイスで、日本でもウコンとして古代から活用されてきました。
元々は根っこですが、パウダーで使うのが一般的です。
●アーユルヴェーダドーシャへの作用
ヴァータ:増やす(多量に使わなければ減らします)
ピッタ:減らす
カパ:減らす
●ターメリックに期待できる美容・健康効能
・ターメリックは、肝臓機能を高める、血液を綺麗にする、美肌などの効果が期待できます。
・アグニを高めたり、代謝作用を改善したり、タンパク質の消化を助けたりする働きがあります。
・身体を強く丈夫にする、胃の働きを助ける、利尿作用も期待できます。
・さらに、腸内細菌のバランスを整える効果もあると言われています。
・痔、傷の殺菌に使われたり、止血に使われたりと外用されることもあります。
●ターメリックのオススメの使い方
・ターメリックはほぼ味がありません。少し苦味がある程度です。
・油と一緒に熱することで効能を発揮します。
・タンパク質と一緒に摂ることで、その消化を助けます。
・単体で使うより、他のスパイスと一緒に使うのがおすすめ、スパイス同士を繋ぐ役割を果たします。
・黄色の色がつくので、使う際には服への付着に注意しましょう。
キッチン台やフライパンについた色は、時間が経つと自然と取れていきます。
アーユルヴェーダ食事法における基本のスパイス③:ジンジャー(生姜)
ジンジャー(生姜)はとても使い勝手の良いスパイスです。
あまり知られていませんが、生のものとパウダーで少し性質が変わります。生の生姜は、重性・鋭性なのに対し、パウダーは油性・軽性です。
●アーユルヴェーダドーシャへの作用
・ヴァータ:減らす(生がオススメ)
・ピッタ:増やす(乾燥性のピッタは生がオススメ)
・カパ:減らす
●ジンジャーに期待できる美容・健康効果
・消化器や呼吸器など、すべての臓器の働きを高めます。
・アグニ(消化力)を高めたり、腸内環境を整えたりする働きがあります。
・喉の腫れや炎症を抑えたりする働きも期待できます。
・身体を温めます。
・ただ、皮膚炎や高熱、出血といったピッタ性の症状がある時には摂取を控えましょう。
●ジンジャーのオススメの使い方
・あらゆる料理やスイーツの調味料として使えます。
・身体を温めたい時や消化力がおちている時には、生姜ドリンクがオススメです。
※生姜ドリンクの作り方は、こちらでご紹介しています。
「すぐにアグニ(消化力)を高めたい時のスペシャルドリンクレシピ!」
・食欲がない時には、レモンジュースと岩塩とブラックペッパーをかけた生姜スライスを2枚ほど齧って食べるのがオススメです。アグニが高まります。
アーユルヴェーダ食事法における基本のスパイス④:ブラックペッパー
ブラックペッパーは蔓性の植物の果実で、元々グリーンなのですが天日干しすることで黒くなっていきます。
パウダーでなく、その都度挽いて使える粒タイプのものがオススメです。
●アーユルヴェーダドーシャへの作用
ヴァータ:減らす(多量に使わなければ減らします)
ピッタ:増やす
カパ:減らす
●ブラックペッパーに期待できる美容・健康効果
・興奮作用や、脂肪燃焼作用。鼻炎の改善が期待できるので、カパの調整にはぴったりです。
・アグニを高めたり、お腹の張りを抑えたり、貧血の改善などが期待できます。
・ただ、多く取りすぎるとイライラといったピッタ症状や乾燥といったヴァータ症状を引き起こすので注意が必要です。
●ブラックペッパーのオススメの使い方
・ブラックペッパーは、熱しても生でも使えますし、和・洋・中と多国籍の料理に合うので大変手軽です。
・少し味にパンチが欲しいな…と言う時にも振りかけることができます。
・また、塩分を控えたい時にも使えます。
・乳製品と一緒に使うのもオススメ、消化を助けます。
アーユルヴェーダ食事法における基本のスパイス⑤:シナモン
シナモンは、甘味との相性がよく、料理にリッチな風味をプラスすることができるスパイスです。
●アーユルヴェーダドーシャへの作用
・ヴァータ:減らす
・ピッタ:増やす(多量に使わなければ減らします)
・カパ:減らす
●シナモンに期待できる美容・健康効果
・ジンジャーよりはピッタを増やしません。
・身体を温める効果や喉・鼻・気管支をスムーズにする効果が期待できます。
・アグニを高めて胃を強くしたり、筋肉の緊張を緩和する効果も期待できます。
・利尿作用もあります。
・アーマ(毒素)を取り除くデトックス効果が期待できます。
●シナモンのオススメの使い方
・チャイやバターミルクなどに一振りすると、ワンランクアップしたドリンクになります。
・はちみつとシナモンを混ぜて作る舐め飴は、ダイエット中やカパが増えている時のスイーツとしてオススメです。
まとめ
今回は、アーユルヴェーダにおけるスパイス活用の基本と、ベーシックなスパイスを5つご紹介しました。
●アーユルヴェーダでは、体調改善やドーシャ調整の方法の一つとして様々なスパイスが使われます。
●スパイスはたくさんの種類があり、カレーだけでなく様々な料理に様々な使われ方がされています。
●基本のスパイスの一つめは、クミンです。クミンはヴァータとカパを減らし、ピッタを少し増やします。
●基本のスパイスの二つめは、ターメリックです。ターメリックは、ヴァータを少し増やし、カパとピッタを減らします。
●基本のスパイスの三つめは、ジンジャーです。ジンジャーは、ヴァータとかパを減らし、少しピッタを増やします。
●基本のスパイスの四つめは、ブラックペッパーです。ブラックペッパーは、ヴァータとかパを減らし、少しピッタを増やします。
●基本のスパイスの五つめは、シナモンです。シナモンはヴァータとカパを減らしピッタを少し増やします。