春にカパ調整にオススメの呼吸法「カパラバティ」とは?
今回は、アーユルヴェーダで春に増えやすいと言われているカパのエネルギーを調整する呼吸法「カパラバティ」をご紹介します。
カパラバティは、“なんか身体が重だるいなぁ~、昼間も眠いなぁ~”とか“食事時になってもなんかお腹が空かないなぁ~”などいった、ちょっとした春の不調を改善してくれる呼吸法です。
いつでもどこででも簡単にできるので、ぜひ試しみてください!
春の停滞しやすいエネルギーが流れる呼吸法とは?
アーユルヴェーダには、心身を整えるセルフケアの一つとして様々な呼吸法があります。
どのような呼吸法が良いかは、その人のエネルギーバランスによって変わるのですが、判断材料の一つとなるのがヴァータ・ピッタ・カパというドーシャ、そして季節です。
※ドーシャについて知りたい方は、こちらの記事でご確認ください☆
「アーユルヴェーダに登場するドーシャとは?意味や活用法を徹底解説!」
●春に起こりやすい心身の不調
春は、身体の中で停滞や湿気、冷えといった現象が起こりやすく、アレルギーが出たり、むくんだり、消化が遅くなったりしやすい季節です。
また心においては、ダルさや頑固さが強くなり、眠気や停滞感が起こり、気持ちを内に溜め込みやすくなります。
このような状況をアーユルヴェーダでは、カパのエネルギーが過剰になっている状態と考え、代謝を促進したり温めたり、また順応性・外向性を高めたりする生活療法を進めています。
※カパドーシャの性質や過剰になった時に起こる不調などについては、こちらの記事でご紹介しています。
「アーユルヴェーダにおけるドーシャの一つ“カパ”について徹底解説!」
●呼吸法が身体に良い理由
心身とエネルギーバランスを整える自然療法の一つが呼吸法です。
呼吸法なその名の通り、息を吸って息を吐く、それだけのことなのですが、少し方法や意識を変えるだけで心身に大きな影響を与えます。
その秘密は丹田にあります。
丹田とは、おヘソ下の部分のことですがここには様々な臓器が密集しています。
ここを呼吸によって動かすことで、臓器全体に刺激が入り活性化されてくるということです。
また、呼吸を深めることで血流が良くなり、酸素や栄養素が血管の隅々まで行き渡り、細胞が生き生きします。
このような変化が脳細胞でも同じように起こるので、身体だけでなく心にも作用します。
●「カパラバティ」という呼吸法
春に増えやすカパのエネルギーをバランスするためには、「カパラバティ」という呼吸法がオススメです。
カパラバティは、過剰になったカパの水・土といった要素を抑えて、不足しやすい火・風といった元素を補います。
心と身体をアグレッシブにしてくれたり、眠気を吹き飛ばしてくれたりして頭がクリアになったりします。
また代謝や消化力を上げるという働きもあります。
春にオススメの呼吸法「カパラバティ」の実践方法
ここからは、カパラバティの実践方法をご紹介します。
すごく簡単です。
呼吸法は本当にどれも簡単で、比較的すぐに効果が感じられるので、ぜひ日常生活に取り入れてみてください。
●準備
・準備は特にありません。
・場所、服装なども制限はありません。
・道具なども必要なく、身体一つあればできます。
●実践ステップ
・立つ、座る、寝る、どの様な体勢でも大丈夫です。
・力を入れずに自然と背筋を伸ばします。
・両手をおヘソの下の丹田、または脇腹にセットします。
・息を大きく吸って、お腹を膨らませます。この時、横隔膜が自然と下がるのを感じます。
・息を“ふんっ!”と素早く吐くと同時にお腹をキュッとへこませます。横隔膜が自然と上がるのを感じます。
・同じ方法で、できるだけ早くこの吸う・吐くを繰り返します。(30回~100回ほど)
・コツは、吐くことに集中すること、吸うのは自然に任せましょう。
・置いた手で、呼吸に合わせたお腹の変化を感じましょう。
●呼吸法の後は…
・両手を側面に戻し、呼吸も自然呼吸に戻します。
・数秒目を閉じて、呼吸法を行う前と後の身体の変化を見つめます。
カパラバティを行う時のコツと注意点
ここからは、カパラバティを行う時のコツと注意点を解説します。
●コツ
・吐いてお腹をへこませる時に、パスティマルマという丹田のツボが刺激されていることを感じながら行いましょう。
・呼吸法を行っている間は、軽く目を閉じて、腹部で消化の火が燃えているのをイメージしながら行いましょう。
●注意点
・お風呂の中で行う場合は、血行が良くなりすぎてめまいを起こすことがありますので注意しましょう。体調をみながら回数を重ねる他、何か身体の異変を感じたらすぐ止めておきましょう。
・食後や、食べたものがまだ胃に残っている時には行わないようにしましょう。
まとめ
今回は、カパのエネルギーを調整できる春にオススメの呼吸法をご紹介しました。
●カパが増えると、アレルギーが出たりむくんだり消化が遅くなったりといった身体の変化やだるさ、眠気、頑固、内にこもるといった心の変化が起こりやすくなります。
●それを解消する方法の一つが「カパラバーティ」という呼吸法です。
●「カパラバティ」を行うことで、心身が活性化したり、消化力が上がったりします。
●「カパラバティ」は、丹田を意識しながら素早く吸う・吐くを繰り返すといった簡単な呼吸法です。
●消化の火が燃えているのをイメージしながら行うのがコツです。
●食後すぐは行わないこと、体調を考慮して回数を決めることが大切です。