【アーユルヴェーダアロマテラピー】アロマでカパを調整する方法
アロマオイルは一般的に、癒やしやリラックスのために活用されている方が多いと思いますが、それだけでなく、身体を活動的にしたり、心の柔軟性を高めたりと、カパのエネルギーを調整する目的でも使うことができます。
そこで今回は、プラクリティドーシャ(生まれつきのタイプ)がカパ体質の人や、現在カパが増えやすい生活環境の人向けに、アーユルヴェーダの知恵に基づいた、効果的なアロマオイルの活用法をまとめました。
アロマオイルがカパのエネルギーにもたらす効果や、カパ調整に役立つ基本的なアロマオイルの使い方、応用的な使い方、そしてカパが増えている時に使ってほしいオススメのアロマオイルについて解説しています。
カパを調整してくれる、アーユルヴェーダアロマテラピーとは?
体の中でカパのエネルギーが増えている時には、体重増加、むくみ、冷えといった身体の変化や倦怠感、眠気、頑固といった心の傾向が現れるのですが、アーユルヴェーダアロマテラピーを行うことでこれらを調整することができます。
●カパ向けのアロマオイルの性質
アーユルヴェーダの性質理論によると、カパのエネルギーには、重性・冷性・固定性・湿性などといった性質があるのですが、これらを調整するには、軽性・温性・動性・乾燥性などといった反対の性質を持つアロマオイルを取り入れることが必要となります。
●カパが増えている時に発揮されるアロマオイルの力とは?
カパを調整するような性質を持つアロマオイルを摂り入れると、気分がスッキリして活動的になれるだけでなく、免疫力の強さやお肌の滑らかさ、優しさや真面目さといった、カパ特有の良さが最大限に発揮されるようになります。
※カパの特性やバランスしている時、バランスが崩れている時の心身の傾向についてはこちらの記事でご確認ください。
「アーユルヴェーダにおけるドーシャの一つ“カパ”について徹底解説!」
アロマオイルを使ってカパを調整する方法~基本編~
アロマオイルは、部屋で焚いたり匂ったりするだけでも十分効果を発揮するのですが、カパの性質に合わせて使うことで、よりその効能を高めることができます。ここからはその方法について解説していきます。
●瞑想と一緒にアロマを使う
瞑想は、脳を休め心をデトックスするのにとても効果的なものですが、カパが増えている時には、途中で居眠りしてしまうことがあります。
それを防ぐためには、瞑想時にジュニパーやミントいった、スッキリ系のアロマを香らせるのがオススメです。
●呼吸法と一緒にアロマを使う
カパを調整する方法として、カパラバーディという消化力を高めたり火のエネルギーを強めたりする呼吸法があります。
その時に一緒にローズマリーのアロマオイルを香らせることで、よりカパ調整効果が高まり、心身の動きを活性化させることができます。
●マッサージと一緒にアロマを使う
カパが増えている時には、オイルを使わないガルシャナというマッサージ法が推奨されています。
その際に、シナモンやクローブのようなスパイス系のアロマを香らせることで、よりデトックス効果を高めることができます。
アロマオイルを使ってカパを調整する方法~応用編~
ここからは、アーユルヴェーダの知恵に基づいた、より応用的なアロマオイルの使い方をご紹介していきます。
●アロマを取り入れる時間帯を選ぶ
カパが過剰になっている時は、カパの時間帯に一つである朝6時~10時、また、眠気が出やすい昼食後などに使うという方法がオススメです。
反対に、18時以降など、身体をリラックスさせるタイミングでカパ調整のためのアロマを使うと、交感神経が働き睡眠に影響が出てしまうため控えるようにしましょう。
夜は、リラックス系のアロマを中心に使いましょう。
●カパの季節にアロマを取り入れる
アーユルヴェーダドーシャには、増えやすい季節が決まっています。
カパは春に増えやすいエネルギーで、春には生まれつきのドーシャに関わらず、すべての人のカパが増えやすい状態になります。
3月~5月ぐらいまでは、カパを調整するアロマを意識して取り入れてみましょう。
●カパの座を意識したアロマ
アーユルヴェーダドーシャはそれぞれ、人の体の中で首座が決まっています。
カパは、胃と肺の部分が首座となりますので、これらの部分をケアする時にアロマオイルをプラスするというのがオススメです。
また、親和性のある器官として、粘膜やリンパ、関節、口、鼻などがありますので、例えば首や喉など、呼吸器まわりをケアする際にもアロマを活用してみましょう。
カパを調整したい時にオススメのアロマオイル3選
ここからは、ヴァータが増えている時におすすめのアロマオイルを3種類ご紹介します。
●セージ
セージは、アーユルヴェーダに基づいて考えると、辛味・苦味をもつアロマオイルで、カパとヴァータを減らし、ピッタを増やす力があります。
また、収斂・熱・乾燥といったエネルギーを持ち喉の痛みを和らげたり、代謝を促したりする効能があります。
ただ、元々ヴァータタイプの方の妊娠時や授乳時は、使用に注意するようにしましょう。
●フェンネル
フェンネルは、アーユルヴェーダに基づいて考えると、甘味・辛味を持つアロマオイルで、全ドーシャを調整する力があります。
消化不良やガスの溜まり、生理不順などを和らげる効能があり、デトックス効果も高いです。
スッキリとした中にも、すこし甘味を感じる香りは、フローラルな香りが好き方も抵抗なく受け入れられると思います。
●ティートゥリー
ティートゥリーは、アーユルヴェーダに基づいて考えると、辛味の性質を持つアロマオイルで、カパを減らす力があります。
オーストラリアの先住民族であるアボリジニの間では、お茶として飲まれていたり、治療薬として使われてたりしてきました。
抗菌作用もあるので、クローゼットなどに忍ばせるのもオススメです。
すっとした香りが停滞じがちな気分をスッキリとさせてくれます。
ただ、皮膚刺激があるので直接触れないように気をつけましょう。
まとめ
今回は、アーユルヴェーダに基づいた、カパの調整に役立つアロマオイルの活用法について解説しました。
●アロマオイルは、倦怠感、眠気、呼吸系のトラブル、むくみといったヴァータ特有の症状を抑える効果が期待できます。
●アロマオイルを使ってカパを調整する初級的な方法は、瞑想、呼吸法、マッサージの際に使うという方法です。
●アロマオイルを使ってカパを調整する応用的な方法は、時間、季節、カパの座を意識した使い方を取り入れるという方法です。
●カパの調整に役立つアロマオイルの種類としては、セージ、フェンネル、ティートゥリーなどがあります。