【秋のスキンケア】アーユルヴェーダの知恵でゆらぎ肌を調整する方法
アーユルヴェーダでは、季節が人のエネルギーバランスに大きな影響を与えると考えられており、季節に応じてライフスタイルも調整する必要があると記されています。
そこで今回は、初秋に注目して、この時期の気候が身心にどのような影響を与えるのかを解説した上で、アーユルヴェーダドーシャ(体質・体調)に合わせたスキンケアのポイントをご紹介したいと思います。
アーユルヴェーダ視点で考える、秋に必要なスキンケアとは?
実はアーユルヴェーダにおいて、秋に関する知恵はまとめられていません。
なぜなら、インドには秋がないからです。
しかし、秋を夏のピッタと冬のヴァータの間の季節と考えると、必要なスキンケアが自然と見えてきます。
●秋、特に初秋は夏のピッタと冬のヴァータが交差する季節
アーユルヴェーダの教えに基づいて秋を考えてみると、2つの時期に分かれることが分かります。
一つは、夏が終わったばかり9月~10月の初秋、もう一つ10月初秋から11月の晩秋です。
前半の9月~10月初旬は、まだ夏のピッタ熱が残る季節なので鎮静や油分コントロール、炎症抑制といったケアが必要となります。
一方後半の10月初旬から11月にかけては、冬の冷性・乾燥といったヴァータ傾向が始まる季節なので、保温や保湿、リラックスなどといったケアが必要です。
初秋と晩秋では必要なスキンケアが変わるため、今回は初秋に焦点を当てて、美容・健康法を解説していきます。
●秋の始まりのエネルギーが身体に与える影響
アーユルヴェーダのエネルギー理論から考える初秋は、夏の間に溜め込んだピッタの熱が内側にこもったままである一方で、外の空気は急に冷えたり乾燥したりするため身体が変化に適応できず、バランスを崩しやすい時期と言えます。
初秋の身体ケアに大切なのは、少し涼しい気候になったからといって急に秋冬仕様のライフスタイルに変えないこと、気候に合わせて少しづつ慣れさせていくことが大切です。
●秋の始まりのエネルギーが心に与える影響
秋のはじまりは、マインドにおいても変わりやすい季節と言えます。
厳しい暑さから開放され、気持ちの良い気候で爽やかな気分になったと思ったら、風のエネルギーの影響で心許ない気持ちになったり、夏にやり残した何かを取り戻すように急にアクティブになったりと心が忙しくなります。
初秋のマインドケアに大切なのは、心の波に上手に乗っていくこと、多少のアップダウンはみんなに起きることなので、それを良い・悪いと判断せずそのまま受け入れていくと楽に過ごせます。
夏のダメージを残さず、冬の準備にもなる初秋スキンケアのポイント
初秋のスキンケアでは、夏にたっぷり浴びた紫外線を鎮静するケアを行うと共に、気温が下がったり乾燥したりする日のみ、少しづつ保湿ケアを取り入れていくことが大切です。
●夏の紫外線ダメージを秋の始まりと共に鎮静させておこう
お肌のダメージというのは、3ヶ月後に表面に現れると言われています。
つまり、春~初夏に浴びた紫外線は、初秋にシミやエイジングとなってお肌表面に出てくるということです。
これらをできる限り防ぐためにも、引き続き化粧水等で水分をしっかり補給したり食生活でビタミンCを補給したりしてお肌をしっかり鎮静させておくことが大切です。
●やりすぎ注意!段階的保湿のススメ
夏が終わって、少し涼しくなってくるとついつい保湿に力をいれてしまう人も多いのですが、急にスキンケアのステップを増やしたり、重めのクリームを追加するのはオススメしません。
まだ、夏のピッタが残っている間は皮脂が詰まったり、お肌が自ら潤おうとする力を弱めてしまったりする可能性があるためです。
初秋の間は、気温が下がったり乾燥したりする前日・当日のみ保湿を追加するなど、段階的に増やしていくようにしましょう。
【アーユルヴェーダドーシャ別】秋(9月~10月上旬)のベストスキンケア
ここからは、アーユルヴェーダドーシャ別に初秋のスキンケアのポイントをご紹介していきます。
※自分のドーシャが分からないという方や、今の自分のドーシャバランスを知りたいという方は、こちらのドーシャ診断をご活用ください!
●ヴァータ体質の初秋スキンケア
ヴァータは、風・空といった元素を持つドーシャで、お肌の傾向としては透明感があってニキビなどができにくいといった特徴を持つ一方、乾燥しやすいという特徴もあります。
そのため、夏の間は季節性のピッタも増えて程よい皮脂バランスが保たれていたものの、少し涼しくなると、急に乾燥が気になってくるかもしれません。
その際には、化粧水による水分はもちろんのこと、明日は涼しくなりそうだと思われる前夜・当日を中心に、少し保湿オイルや乳液などで油分を補うようにしましょう。
乾燥が始まってからでは肌内部の水分が奪われてしまうため、早めに対処するというのが大切です。
ただ、やりすぎには注意しましょう。
●ピッタ体質の初秋スキンケア
ピッタは、火・水といった元素を持つドーシャで、お肌の傾向としては、ツヤがあってくすみにくい一方、ニキビなどの出来物や赤みがでやすいという特徴もあります。
ピッタの季節である夏の間は特に皮脂分泌量が増えて、様々なお肌トラブルに悩まされる人も多いと思うのですが、初秋になって少し湿度が下がると、それらのトラブルも自然と抑えられて、ほど良いツヤとサラサラ感のある美しいお肌を楽しめるでしょう。
初秋のスキンケアは、引き続き化粧水を中心とした水分補給で問題ありませんが、もし夏の間皮脂抑制としてスクラブなどをおこなっている場合には、一旦ストップするか、クレイパックなど、皮脂を取りすぎないケアに切り替えるのがオススメです。
●カパ体質の初秋スキンケア
カパは、土・水といった元素を持つドーシャで、お肌の傾向としては、白くてハリがありトラブルの少ない丈夫さを持つ一方、角質がたまりやすかったり、ターンオーバーが乱れやすいという特徴もあります。
特に、夏、秋、冬はお肌のトラブルが起きにくく落ち着いているので、特別なケアはあまり必要ありません。その時の肌状態に合わせて、多少基本のスキンケアを調整していく程度で問題ありません。
秋はデトックスに最適な季節なので、アーマ(毒素)を溜め込みやすいカパはこの機会にファスティング等を行ってみるのもオススメです。
まとめ
今回は、アーユルヴェーダの理論に基づいた初秋のスキンケア方法について解説しました。
●初秋は夏のピッタと冬のヴァータが交差する季節であろ、日によってエネルギーバランスが
代わりやすい季節です。
●身体的には、熱と冷で変化が激しく、マインド的には不安になったりアクティブになったりしますので
変化の波に上手に乗り、その都度対処していくことが大切です。
●初秋のスキンケアでは、夏の紫外線ダメージを鎮静させるケアをすることと、急に保湿をしすぎないことが大切です。
●ヴァータ体質の人は、少しづつ保湿を追加すること、ピッタ体質の人は皮脂・角質ケアの種類を変えること、カパの人はデトックスに挑戦してみるのがオススメです。