3つの体質毎にポイントを解説!アーユルヴェーダマッサージの方法
体質に合わせて毒素をデトックスする アーユルヴェーダマッサージとは?
アーユルヴェーダでは、健康のためには身体の中に毒素を溜めないこと、つまり“デトックス”が欠かせないと考えられています。
アーユルヴェーダが考える毒素とは、体内で消化できなかった食べ物(=未消化物)を指します。
アーユルヴェーダでは、毒素のことをアーマといいます。
●消化力を高めることで毒素を減らす
アーユルヴェーダでは、毒素を生成してしまうかどうかは、その人の消化力によると考えられています。
口から入った食べ物が、消化が十分でないままに消化器官を通っていくことで、未消化物(アーマ)が生成されます。
これが現代でいう毒素です。
そして、この毒素が溜まると体調が悪くなり最終的には病気を引き起こすという考え方です。
本来は、消化力(アグニ)を高めて、毒素(アーマ)を溜めないことが一番なのですが、普段の生活の中でどうしてもアーマが溜まってしまうこともあります。
そんな時に、この毒素(アーマ)をデトックスする方法の一つがマッサージです。
●マッサージの方法をドーシャによって変える
アーユルヴェーダでは、生まれつきの体質や今の体調によって、心身の傾向を診るドーシャという考え方があります。
ヴァータ・ピッタ・カパ、この3つのドーシャによって消化力やアーマの生成傾向、デトックスの方法というのも変わります。
自分のドーシャを知りドーシャに合わせたマッサージを行うことで、より効果的にデトックスすることができます。
まずは、下記のドーシャ診断を行ってみてください。
ここでは、生まれつきのドーシャより、今現在のドーシャ、ヴィクリティドーシャを重視しましょう。
ヴィクリティドーシャは、生まれつきの体調に関わらず、その時の生活環境や心境によって変化するものです。
マッサージする前に、まずはヴィクリティドーシャを診断しそれに合わせて今日のマッサージ方法を
変えると、より効果的に身体を浄化することができます。
アーユルヴェーダマッサージ法①:ヴァータタイプ向け
ヴァータは、風と空の元素を持ち、乾燥性、冷性、軽性、粗性、動性、速性といった性質があります。消化力があまり強くないので毒素は溜まりやすいと言えるでしょう。
また冷えによって、血液やリンパの流れが滞ることがあります。
ただ一方で、循環という働きを持っているので、ヴァータを上手に働かせることができれば、デトックス効果を早く感じることができるでしょう。
●ヴァータマッサージのポイント
・手のひら全体を使って、体重をかけながらゆっくりと心臓に向かって流すようにマッサージする
・オイルをたっぷりと使うこと
・オイルや手のひらを温めてから行うこと
・温かい部屋で行うこと
・ヒーリング音楽をかけるなど、リラックスできる静かな空間で行うこと
アーユルヴェーダマッサージ法②:ピッタタイプ向け
ピッタは、火と水の元素を持ち、熱性、鋭性、液体性、軽性、微油性といった性質があります。
過剰になると、消化不良を起こすことで毒素を生成してしまいます。
一方、バランスを保つことができると、程よい消化と代謝の働きで、毒素を生成しない状態を作ることができます。
お肌に発疹や赤みが出やすいので、力強いマッサージは避けるようにしましょう。
●ピッタマッサージのポイント
・手のひら、指、腕などを使って流れるようにマッサージする、ロミロミのような動きがオススメ
・オイルの量はほどほどにしておく
・炎症がでやすいため、オイルの種類はほどほどにしておく
・比較的涼しい部屋で、麻など通気性のよいリネンがオススメ
・水や波の音楽で心を鎮静させる空間を作りましょう。
アーユルヴェーダマッサージ法③:カパタイプ向け
カパは、土と水の元素を持ち、重性、遅性、硬性、鈍性、油性といった性質があります。
消化力は比較的強いので毒素は生成しにくいです。
一方、一度毒素が生成されると、それらが流れにくくなり停滞してしまうので注意が必要です。
まずは溜めないということが大切、またもし毒素が溜まってしまったときには、内蔵の働き活性化させるマッサージで動かしていくようにしましょう。
●カパマッサージのポイント
・手の指先を使って、早めの軽い動きでタッピングするようにマッサージする
・オイルが少なめ、あるいはなしで行う
・身体が冷えないように、温かい場所、格好で行う
・軽快な音楽で、楽しいお話を交えて寝ないように注意するのがオススメ
まとめ
今回は、アーユルヴェーダドーシャに合わせて変わる効果的なマッサージのポイントをご紹介しました。
●アーユルヴェーダでは、未消化物が毒素を生成すると考えられており、それらをデトックスする重要性を説いている
●デトックスする方法としてはマッサージが効果的だが、その手法はその日のドーシャバランスによって変えるべきである
●ヴァータが過剰な時は、オイルをたっぷり使って、重くゆっくりとした動きでマッサージしていくのが効果的
●ピッタが過剰な時は、通気性の良いリネンを使って、お肌に炎症が出ないように注意するのがポイント
●カパが過剰な時は、オイル少なめ、またはなしで、体内を活性化させるようにリズミカルなマッサージを行うのが効果的