アーユルヴェーダが教えてくれるストレス解消法|ストレスは健幸につながるサインだった?

「ストレスがない生活を送りたい」
そう願う方は多いのではないでしょうか。
仕事や家事、人間関係、将来への不安など、現代社会ではさまざまなストレスに囲まれて生活しています。
その結果、心や身体の不調に悩まされる方も少なくありません。
しかし、アーユルヴェーダでは、ストレスはすべてが悪いものではないと考えます。
実は、ストレスには「成長につながるもの」と「心身を消耗させるもの」の2種類があり、その違いを知ることが健やかな毎日への第一歩になります。
またヨガ哲学の視点で考えると、自分の捉え方次第でストレスをプラスに変えられる可能性も見えてきます。
今回は、アーユルヴェーダやヨガの視点からストレスを読み解きながら、ストレスの原因や、自分に合ったストレス解消法をご紹介します。
今、心や身体が疲れていると感じている方が、少しでも楽になれることを願って・・・
アーユルヴェーダで考える「ストレス」とは?

ストレスとは、一言で表すと、自分にかかる圧力に対して心や身体が反応を示すこと。
その圧力は、仕事や人間関係など外から受けるものだけでなく、「もっと頑張らなければ」
「失敗してはいけない」
といった、自分自身が無意識にかけているプレッシャーであることもあります。
またストレスは大きく分けると、ユーストレスとディストレスの2種類があります。
●ユーストレスとは
ユーストレスとは、自分の成長につながるストレスです。
例えば、
・新しい仕事に挑戦する
・初めての環境に飛び込む
・新しい価値観に触れる
このような場面では、最初は緊張や不安を感じます。
人は本来、慣れた環境を好むため、変化には抵抗を感じるものです。
しかし、少しずつ適応していくことで、
・新しい自分を発見できる
・成長につながる
・自信がつく
といったプラスの変化が生まれます。
●ディストレスとは
一方、ディストレスは心身を消耗させるストレスです。
例えば、
・理不尽な出来事
・長時間労働
・人間関係の悩み
・将来への過度な不安
など、自分では受け止めきれない刺激が続くと、心と身体は少しずつ疲弊していきます。
その結果、
・原因がわからない身体の不調
・自律神経の乱れ
・慢性的な疲労
・気力が湧かない
・イライラしやすい
・パニックになりやすい
といった症状につながることもあります。
●ユーストレスはある程度必要
心身を健やかに過ごす上で、一定のユーストレスは良いもの、逆に必要なことです。
ユーストレスのない状況とは、例えるなら宇宙空間で過ごすようなもの。
真っ暗な無重力空間で、プカプカと浮いたまま長時間過ごしていると、感覚器官が鈍り、
筋肉は衰え、身体機能が落ち、脳の働きも低下して、急速に老化していくでしょう。
身体にも心にも、一定の刺激が入ることで、人は動き、丈夫になり、考え、新しいものを生み出し、
感動したり満たされるようになります。
ただ、刺激が多すぎると、身体や心を消耗することにつながり、
アーユルヴェーダで考えると“ヴァータ”が過剰になり、ヴァータ性の不調が起きやすくなるので
注意が必要です。
※ヴァータの特徴やヴァータ性の不調については、こちらの記事をご覧ください。
「アーユルヴェーダにおけるドーシャの一つ“ヴァータ”について徹底解説!」
●ディストレスの原因
ディストレスは、体にも心にも害をもたらすストレスなので、できる限り減らしたいものです。
例えば、
・過労
・睡眠不足
・アルコール
・喫煙
・大気汚染
・薬の副作用
・騒音
・強い暑さ・寒さ
なども、身体にとってはストレスになります。
インド哲学から考える「ストレスの正体」

次にヨガ哲学を元に、ストレスを捉えてみたいと思います。
同じ出来事でも、それをストレスだと感じる人もいれば、成長の機会だと受け止める人もいます。
その違いは、出来事ではなく「受け止め方」にあると説くこともできます。
●心の捉え方がストレスを変える
例えば、仕事でミスをして上司から指摘を受けたとします。
もし、
・怒られた
・嫌われた
・評価が下がった
と考えれば、ディストレスになり、
・落ち込む
・自己嫌悪になる
・不安になる
という反応が起こるでしょう。
一方で、
・改善点に気付けた
・成長するチャンスだった
・上司が見守ってくれている
と受け止められれば、その出来事はユーストレスへと変わります。
もちろん、すべてを無理に前向きに考える必要はありません。
ただ、「出来事そのもの」ではなく、「自分がどう意味づけるか」によって、心身への影響は大きく変わることがあります。
●ヨガ哲学が教えてくれること
ヨガ哲学の中に、以下のような教えがあります。
“外界のすべてがあなたの思考(想念)と心理的態度に基づいている。世界はすべて、あなた自身の投影物だ”
“人は心なり。束縛あるいは解脱は汝自身の心中にあり”
これをストレスの視点で考えると、何かいつもとは違う圧力や刺激や出来事があった時、それをどのように捉えるかは、自分次第だということです。
ストレスを受け、それを感じるのは自分の脳であり、自分の心です。
例えば、先述の例で考えると、自分の職場を「自分が成長できる良い会社」と捉えるか「自己肯定感が下がる嫌な会社」と捉えるか、
その答えは、あなたの思考と心理的態度によって変わるということです。
そして、それを決められるのはこの世界でたった一人、あなただけ。
あなたの世界を、どのような世界なのかを、他人が決めることはできないのです。
私たちは出来事をコントロールできないこともありますが、その出来事との向き合い方は少しずつ変えていくことができる・・・このような教えを、ヨガ哲学から得ることができます。
アーユルヴェーダの自然療法でストレスを和らげる方法

アーユルヴェーダの自然療法は、ディストレスを減らしてユーストレスを活かしつつ、あらゆる出来事と上手に向き合うことができる自分になる方法の一つです。
●まずは自分のストレス度を知ろう
最初におすすめしたいのは、「観察すること」です。
ストレスを感じたときには、ぜひメモを残してみましょう。
例えば、
・いつ起きた?
・どこで起きた?
・何があった?
・どう感じた?
・ストレス度は10段階でどのくらい?
また、
・頭痛
・胃の不調
・肩こり
・不眠
など、身体に現れたサインも一緒に記録すると、自分のストレスパターンが見えてきます。
●自分の体質を知る
アーユルヴェーダでは、一人ひとり異なる体質(ドーシャ)があると考えます。
具体的には、
・ヴァータ(風・空)
・ピッタ(火・水)
・カパ(水・土)
の3タイプです。
どのドーシャが優勢かによって、
・ストレスを感じやすい場面
・心のクセ
・身体に起こりやすい不調
・必要なセルフケア
も変わります。
まずは自分の体質を知ることが、ストレスケアの第一歩になります。
自身のドーシャタイプを診断したい方は、こちらのツールをご活用ください。
●自分の体質・特性にあったストレスケアをしよう
ストレス解消法は、人それぞれ異なります。
例えば、
・心を静める時間が必要な人
・身体を動かした方が元気になる人
・自然の中で過ごすと回復する人
など、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
アーユルヴェーダは、「みんなに同じ方法」ではなく、「あなたに合った方法」を大切にする智慧です。
自分の体質や心の状態を知り、それに合わせたセルフケアを続けることで、ストレスに振り回されにくい心と身体を育てることができます。
まとめ
ストレスは、すべてが悪者ではありません。
大切なのは、どんなストレスなのかを見極め、自分に合った方法で向き合うことです。
アーユルヴェーダでは、自分自身を深く知ることが、健やかに生きるための第一歩だと考えます。
日々のストレスをただ我慢するのではなく、「今の自分はどんな状態なのだろう?」とや観察する時間をつくってみてください。
その小さな習慣が、心と身体のバランスを整え、毎日をより穏やかに過ごす大きな力になってくれるでしょう。
なお、次回開催するアーユルヴェーダヨガクラスでは、ドーシャタイプ別のストレス解消法についても詳しくお伝えします。
ご興味のある方は、ぜひお気軽にご参加ください。
☆ヨガクラスの詳細はこちら
「【7月19日開催】やさしいアーユルヴェーダヨガ@阿佐ヶ谷」